40代のオヤジ世代にとって、ボズのこの「ミドル・マン」のジャケは、きっと青春の残像の1つとして、深く刻まれていることでしょう。
当時中坊だった自分には刺激的すぎた網タイツ、そしてデイヴィッド・フォスターを筆頭にお馴染みTOTOの面々らが作り上げる完璧なサウンドをバックに、「蓄膿症か?」と少し思わせつつも(失礼)、スローもアップもひたすらカッコよく歌い上げるボズ、コーヒーなんか飲みながら聴いてると、少しアダルトチックな気分を味わえたものです。
「軽音楽をあなたに」のAОR特集がボズとの出会いだったと思います。「Harbor Light」「Jo Jo」「You Can Have Me Anytime」などとともにエアチェックしたのが、今日のお題の「Simone」。後に編集した妄想オムニバステープ「免許をとったなら~夜のドライブミュージック」でもハイライトの一曲でした。哀愁溢れる疾走感がたまりませんね。
確か「夜のシモーヌ」という邦題だったはずですが、アマゾンのリストには「シモン」となってますね。サブタイトルの「僕の心をもてあそぶ」ってのも、ダンディズム全開で、せつないなあ。
この「ミドル・マン」の特にA面の流れは最高っスね。当時、テレビでオンエアされた来日公演も、ビデオで何十回観たことでしょう。ライブのエネルギッシュさを、少し意外に感じた記憶があります。