ドン・ヘンリーのソロ3作目、1989年リリースのアルバムからのタイトル曲。
叙情的なピアノの調べと、ひたひたと刻まれるリズムが印象的で、それもそのはず、ブルース・ホーンズビーが共作者としてクレジットされている。
恋愛を歌った曲が多いアルバムの中で、この曲も表面上は恋愛の終わりを綴った内容になっているが、そこには、大人への成長の過程で純真さと決別していかなければならないことへの、何とも言えないわびしさが表現されているのだという。確かに、どこかもの悲しい曲調で、聴いていて胸を締め付けられるような感覚がある。
間奏の印象的なサックスは、ウェイン・ショーター(名前は聞いたことある)。
当時のドン・ヘンリー自身の私生活での心情が色濃く表れた、非常にパーソナルな歌とも言われているが、多くのリスナーにとっては、変わりゆく米国の現状や世相とだぶるものとして捉えられてきたようだ。
聴き手の様々な心持ちを重ね合わせることができる、懐の深さを持ち合わせた1曲と言えるのではないだろうか。